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三文法と分記法
商品の売買の会計処理
仕入の会計処理には「分記法」と「三分法」があります。
《分記法》
あなたがブティックを経営していて、3種類の服のみを扱っている場合(実際の経営では考えにくいのですが)を考えてみましょう。
1月1日に以下の商品を現金で入荷したとします。
仕訳は分かりやすくするために商品別に記入すると
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商品B |
70,000 |
になります。
1月10日に以下の商品を現金で売ったとします。
仕訳は
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商品B |
10,500 |
上記のように「分記法」では1回ごとの売上で
「商品売却益」を計上します。
「分記法」のよいところは、売上1回ごとの
利益が分かるため、絶えず利益を把握することが
できることです。
絵画や宝石等1点モノや高級品など、一日の取引が
少ない商品を扱う商店などではこの方法が使用されます。
現実の商売では単一の商品のみを扱う商店はほとんど
ありません。
色々な販売形態がありますが、商品を売れるものに
絞り込んだユニクロで300~400種類ぐらい、
コンビニでは3,000種類、食品系スーパーで
6,000種類の商品を取り扱っているといわれています。
この場合、1回ごとの売り上げに対して売買益を計上する
ことは、非常に非効率になります。
このために、一般的な商店や会社では効率的に売買益を
計上できる「三分法」という方法が使われています。
《三分法》
「三分法」は様々な商品を頻繁に売買する商店等で
月々の収益を計算するために使われる方法です。
「三分法」では、「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの
勘定科目を使います。
上の取引を「三分法」を使って仕訳をすると
◆仕入時
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◆販売時
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と以上です。
それでは売買益はいつ計上するのか?
それは、月末や決算の時に行います。
どう行うのか?
簡単に図にするとこうです。
① まず月初の在庫を「仕入勘定」振り替えます。
月初の在庫が
商品A=30,000円、商品B=10,000円、
商品C=50,000円とすると
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商品B |
10,000 |
つづいて月末の在庫を確認し、「仕入勘定」から商品勘定へ
振り替えます。
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そして残りの金額の37,500円を売り上げた商品の
原価として「売上原価勘定」に振り替えます。
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ということで仕入勘定は左右差し引き「0」で
空っぽになります。