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実は英語を訳した時のまちがいだった??
簿記を習い始めた頃から
ず~っと不思議だったんです。
どうしてお金を貸しているのに「借方」に記入するのか??
どうして自分のお金や資産なのに「借方」に記入するのか??
どうしてお金を借りたら「貸方」に記入するのか??
でも、私が簿記を勉強していた高校生の頃は、
「きっと「簿記」は偉い先生が発明したものなので、
私には理解できない立派な理由があるにちがいない。」
そう思っていました。
でも実は、
日本の複式簿記は、西洋から「輸入」されたもので、
まちがっちゃったんです。
日本語に訳す時に。
英語では借方は「Debt」、貸方は「Credit」と言います。
「Debit」はDebtorから来ていて、「債務者」=借主を意味します。
また「Credit」は「 Creditor」から来ていて「債権者」=貸主を意味します。
複式簿記が発明された頃、仕訳は債権や債務を記録
するために行われました。
お金を貸した時には左側に債務者の名「Debtor」を記入し、
返した時には右側に記入したと言われています。
また、反対にお金を借りた時には右側に債権者「Creditor」を記入し、
返した時には左側に記入しました。
この頃の慣習が残って西洋では「Debit」「Credit」と
呼んでいましたが、
日本に複式簿記が入ってきた時には、すでにこのような風習は
なくなっていました。
(現在の簿記とほとんど変わらない形になっていました)
このため、きちんと借方と貸方の性質を理解して日本語に
訳すべきだったのですが、
これを訳した人は、取引の性質ではなく、英語を直訳してしまったのです。
このためにどれほどの日本人が簿記を学ぶ時点で理解不能となり
簿記の勉強を放棄することになったことか。
きっと考えたこともなかったのでしょうね。
ということで、
「借方」と「貸方」の考え方が理解できないのは、
実は、日本人なら当然のことなのです。
でも、今さら変えるわけにもいきませんよね。
そこで、簿記の借方と貸方はそういう「暗号」だとでも
思うしかないのです。
ちなみに、私は簿記の借方・貸方=「あんぽんたん」と憶えました。
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